バルセロナに訪れたタイミングで、メルセ祭りが開催されていた。
そこまで念入りな下調べをして行かなかったので、年に1度の、バルセロナで最大規模のお祭りとちょうど日程が被っているということさえ知らなかった。
ラッキーなことに、メルセ祭りで熱気を帯びた街並みや人々を観ることができた。
街を歩いていると、パンっ!!!という音がした。その頃はちょうどヨーロッパ各地でテロが起きていた時期だったので、祭りということを知らない私たちは絶対にテロだと思って近くのブティックに走って逃げた。
ビクビクしながら外を見ると、なんだか街の人々は楽しそうにしているし、全然大丈夫そう。そこでやっとお祭りの気配に気がついた。
結局この音は祭りのパレードの花火だった。
メルセ祭りとは、守護聖人の聖女メルセを祝うバルセロナで最大規模の祭りだそうで、伝統衣装の巨大人形のパレードや、人間のピラミッド、花火などで盛り上がる。
幸運にもちょうどホテルの部屋から、巨大人形のパレードを見ることができた。
巨大人形は、なんだかリアルで怖かった。
道には紙吹雪が散らされ、様々なグループが楽器を演奏しながら通っていくのを眺めた。
夜になると、もっと広い通りでは、煙がもくもくしていて、火のついた棒を振り回しながら踊っている人々がいて、更なる熱気に包まれていた。
スペインというと熱いイメージがあるけれど、そりゃお祭りとなれば盛り上がりも半端ない。夜中も花火の音や人々の叫び声、パトカーの音がして、よく眠れなかった。
街中にこんなお店を見つけた。
このお店で巨大人形のパーツが選べるのだろうか…。
何だか夢に出てきそう。
続く...