2017年の9月、大学の友達とスペインのバルセロナに行った。3泊5日で80000円くらいの格安ツアーパックだった気がする。
行きはカタールのドーハで乗り換えだった。ドーハに着く前の飛行機から見た、ピンクや水色のネオンがキラキラ輝く人工的な街並みが忘れられない。
近くの海には多分石油関係なのであろう、とてつもなく大きな機械が浮かび、異様な光景だった。
ドーハの空港は、いかにもお金持ちの国の空港らしく、ピカピカで広くて、嗅いだことのない香りがした。真っ白の布で頭まで覆った男性たちを眺めた。
放送で流れるコーランを聴きながら、少し高めのカフェラテを飲んでいた。
バルセロナに着き、いかついお兄さんの運転するタクシーに乗り、空港から街まで向かった。
街の壁は落書きだらけだった。
案の定いかついドライバーには少しぼったくられた。ホテルのフロントにいたおじさんはすごく気さくでチャーミングだった。
バルセロナといえば、ガウディの建築。
建築に詳しいわけではないけれど、サグラダファミリアを一生に一度は絶対に観るんだと思っていた。
カサ・ミラとカサ・バトリョは高級ブティックなどが立ち並ぶ大通り沿いに位置していた。
まずカサ・ミラ
グニャグニャした曲線がいかにもガウディ建築らしい。観光客がわんさか集まっていた。建設当時は、街並みに合わないと批判が殺到したとのこと。確かに斬新すぎて、最初は見慣れないよなあ。
今でもこの中に住んでいる人がいるとか…。
こちらはカサ・バトリョ
カサ・ミラと比べて外壁にもカラフルな装飾が施されている。
カサ・バトリョの中を見学した。
中は全体的に暖かいオフホワイトの壁で、粘土を手で温めて滑らかにしたような、曲線が美しかった。
また中の階段室は吹き抜けになっていて、天井から光が入り込む。
壁一面に青いタイルが張り巡らされているが、下の方が暗くならないよう、下に行くにつれて淡いブルーになっている。
私が気に入ったのは、天井のこの部分。
屋上からの景色。ビルや排気口、青い屋根にレンガの屋根などが重なっているこの景色が好きだった。
グエル公園にも足を運んだ。
グエル公園は少し小高い丘にあり、バルセロナの街と、その先にある海を一望することができる。
自然豊かで、日本では見たことのない鮮やかな緑色の鳥がたくさんいた。
ガウディの建築物は自然物(岩や動物の骨、虫など)にインスパイアされているらしいけれど、確かに自然に馴染んでいるように感じた。
そして最終日に訪れたのはあの…サグラダファミリア。
今までの人生で観てきた、人間が創造した物の中で一番感動したかもしれない。
もちろん工事中だった。工事期間が長いのでもう完成している部分も修復しながら、新しい部分を作っているそう。
自分の死後も、残った人々が夢を引き継いでくれているって、ガウディは幸せものだなあ。一体何人の人が関わって、この教会に想いを馳せてきたのだろうと思うと、偉大な歴史と熱が伝わってきて、圧倒された。
サグラダファミリアが大きいので、人間の小ささが際立つ。
言葉で表現できる自信がないので、ぜひ皆さん実際に行って観てください。
という感じ。
また内部が…とんでもなく美しいのだ。
光の入り具合まで全て計算し尽くされていて、ステンドグラスをくぐり抜けて入ってくる自然光は、真っ白な壁に反射し、虹色に輝く。
天国につながっている場所のようだった。
続く...