ずっと、アテネの街から眺めていた、アクロポリスのパルテノン神殿へ向かった。
丘へ向かう道はうねうねと細く、壁には落書き。猫もたくさん見かけた。
着いた。ここから先は、チケットを買って入る。
パルテノン神殿や、円形劇場を眺めながら、ここにいた古代の人々のことを考えた。
クリーム色のアクロポリスは、緑の木々や草に囲まれ、そこにあるべきものとして馴染んでいた。
ふと足元を見れば、石の隙間から植物が生え、小さな花を咲かせていた。植物の生命力を感じながら、いつか人がいなくなった地球もこうなるんだろうと、なぜか未来のことも考えた。
お昼は、丘を少し降ったあたりにあるレストランで、ムサカを食べた。ラザニアに似ているけれど、パスタの代わりにナスやじゃがいもを重ねた料理。ミートソースとチーズもたっぷり。ニンマリしてしまうほど美味しかった。
そのあとはアクロポリス博物館に訪れた。
ミュージアムカフェで、エスプレッソのような小さなカップに入った、ギリシャコーヒーを飲んだ。最後の方が泥みたいでウェッとなった。調べてみたら上澄みだけ飲むのが正しいとのこと。カフェでボーッとして、太陽が傾きはじめた空を眺めながら、2週間くらい滞在したい街だね。と、友達のサナと話した。
夜は、明かりがポンポンと浮かぶ街に出かけ、ビールを飲んだ。
最後に、街で見かけたかっこいいミュージシャンで締めくくろう。
続く...